第1話 ファーストキス
第2話 プライド
第3話 薄れる違和感
第4話 ユウの変心
第5話 二つの人生
第6話 再会
第7話 小さな疑問
最終話 誓い

掲示板

第7話 小さな疑問

ユウは暗がりの中で、押入れから布団を取り出した。
「こっちに来て。」
私は立ち上がってユウのところへ近づいた。
ユウが私を抱きしめた。
私もユウの背中に手を回した。
Tシャツ1枚の厚い胸板に顔を埋めた。
ユウの匂いがした。

ふいに、ユウの下半身が私のお腹に触れた。
ユウは、反射的に腰を引いた。
だが、私はユウの下半身を追いかけた。
再び、私のお腹にユウの下半身が触れた。
今度は、ユウは下半身を私に押し付けてきた。
(すごい、硬い・・・。)
ユウのペニスが突き刺さるように私の身体に触れた。
私は、ユウに一段と強く抱きしめられた。

ユウは一旦身体を私から離し、私のパジャマのボタンに手をかけた。
私は立ったまま、ユウの目を見た。
ユウも私を見つめていた。

もう、お互いの気持ちは通じ合っていた。

ユウは私のパジャマのボタンを外し、ゆっくりと脱がせた。
次にパジャマのズボンも脱がせた。
私はユウに身を任せていた。
私は、さっきユウが買ってきてくれた下着だけの姿になった。

ユウは、私を立たせたまま、しばらく私の下着姿を見つめた。
暗闇に目が慣れ、常夜灯の暗いオレンジの明かりの元でもお互いの姿はハッキリと見えた。
ユウは、まるで、その姿を懐かしんでいるようだった。
私は少し恥ずかしくなり、胸と股間に手を当てた。
すると、ユウは身をかがめ、私の胸に顔を埋め、抱きついてきた。
私は、そのまま布団の上に押し倒された。

「美保・・。」
私の上にのりながら、ユウが小声で話しかけた。
「なに?」
「俺、こういうの初めてなんで、よくわからないから、イヤだったら、イヤと言って。」
ユウは、あくまでも慎重だった。
私は、その気遣いはとてもうれしかった。
しかし、私の身体は、すっかり受け入れ態勢ができていたので、早く来て欲しかった。
イヤなわけがなかった。
私ははにかんでユウに抱きついた。

ユウは、私のブラジャーの中に手を入れてきた。
ユウの指先が乳首に触れた。
「あっ・・。」
私は、敏感なところを触れられて、小さく声を出して、身体を震わせてしまった。
詩織と愛し合っているときとは違う、男に触れられる悦びを感じた。
「美保、大丈夫?」
「うん。」
私は、目を閉じてユウに身を任せた。

その後、ユウは私の身体を、顔から足の先までくまなく触った。
やはり、私の身体を確認しているようだった。

すると、ユウはもう一度私を抱きしめ、今度は股間をを私の太腿に押し付けてきた。
短パン越しにも、勃起して硬くなったペニスの感触が伝わり、私も興奮した。
ユウは私の上で股間を押し付けながら、上下に擦り始めた。

押し付ける力を一層強く感じた時だった。
ユウの呼吸が急に荒くなった。
「あ、あ、何か漏れそう・・・」
ユウが声を出した。
(えっ?)
「あああ〜・・・」
(ええっ?)
ユウが私の上で痙攣するように震えた。

青臭い、懐かしい匂いが漂ってきた。
私は、ユウがイッてしまったことを悟った。

「ああ、ご、ごめん、なんか漏らしちゃったみたい・・・。」
ユウは慌てて私から離れ、トイレへ入っていった。

私は自分の太腿を確認した。
ユウの精液と思われる液体が付いていた。
私はそれを指で触り、その匂いを確認した。
私が裕也だったときの記憶がよみがえってきた。
オナニーをして射精したときの匂いだ。
紛れもなく、裕也の精子の匂いだ。
私の記憶はやはり間違いではない。
女の私がこの匂いを知っているはずがない。

そんなことを考えてはみたが、とりあえず今は、自分の始末をしなければならなかった。
私の股間はすっかり濡れていた。
ティッシュボックスを見つけ、股間とパンツ、それと太腿についたユウの精液を拭いた。
せっかくの新しいパンツが汚れてしまった。
使ったティッシュは硬く丸めて、ゴミ箱の下のほうに押し込んだ。
ブラジャーを直し、上下のパジャマを着て、ユウが戻るのを待った。

それにしても、さっきのユウの反応は何なのだろう。
まるで初めて射精をしたようだった。
ユウがまだ女を知らないことは間違いないだろう。
そればかりか、オナニーの経験さえもなさそうだ。
私の記憶の中の裕也は、高校のとき既にオナニーを経験していたので、さっきのユウのような動揺はしないはずだ。
ユウはそんなにウブなのだろうか。

「ごめん、美保。大丈夫だった?」
ユウはパンツを履き替え、バツが悪そうに部屋に戻ってきた。
どうにか勃起はおさまっているようだ。
「うん、大丈夫。」
私はユウの様子をうかがった。
ユウは私と目を合わせず、居心地が悪そうだ。
「ユウ、いっちゃったね。」
私は笑顔でユウをからかった。
「うん、ごめん・・・。俺だけ勝手に・・・。」
ユウはうつむいて小さくなっている。
私は、ユウの行動にいくつか疑問を感じたが、ユウの今の表情を見ていると、ちょっと追求できなかった。


「ねえ、何か飲もうよ。」
私は話題を変えた。
「そうだね。ビールならあるけど。」
「うん。」
私たちは缶ビールを開けた。

テレビをつけると、台風の影響で電車がほとんど動いていないことをニュースで流していた。
「これじゃ帰れないね。今日は泊まって行くだろ?」
ユウが私に確認した。
「うん、そうする。」
当然そのつもりでいた。
ユウも同じだろう。
だが、今までなんとなくお互いにそのことは確認しないでいたが、このとき、ハッキリ確認した。

私はユウとの会話があまり弾まないまま、ボーっとテレビを見ていた。
(ユウは本当に入れ替わってないと思っているのだろうか?)
私は、ずっと思い続けていた疑問が、今、また大きくなってきていた。

しかし、一方で、さっきユウが予想外に早くいってしまったため、私の身体は欲求不満になっていた。
あの時、初めて男を受け入れることを決意したにもかかわらず、未だに、それが実現していないことに不安と苛立ちを感じていた。

「ねえ、ユウ、さっき初めてって言ったけど、あたしも初めてなの。」
私は思い切ってユウにエッチの話を切り出した。
「あ、そ、そうなんだ・・・。」
ユウはぎこちなく返事をした。
「ねえ、もう一度、・・・しない?」
私は我慢できずに、ユウを誘った。
「えっ?」
「あたしたち、まだ、ちゃんと済んでないっていうか・・・。」
さすがに私もこれ以上は言いにくい。
「うん・・・。」

私はこの時、ふと、思った。
もし、自分の記憶が正しければ、あの時までユウは美保という女の子だったはずだ。
そして、私は裕也という男だった。
お互いに表面的には違和感なく過ごしていても、心の奥底には、持って生まれた「性」が潜んでいるのではないか。
少なくとも私には、依然として「男」の性質が残っている。
ユウも「女」としての内面は消せないのではないか。
そう思うと、ユウ相手でも、詩織のときと同じように主導権を握れるのではないだろうか。

「ねえユウ、電気消して。」
私は甘えるふりしてユウに指示をした。
「うん。」
ユウは指示に従い、テレビをオフにし、立ち上がって電気を消した。
私もユウを追いかけるように立ち上がり、ユウに抱きついた。
「好き。」
私はユウの耳元に囁いた。
そして、ユウのTシャツをめくり上げて、それを脱ぐようにうながした。
ユウはTシャツを脱いだ。
想像どおり、ユウの引き締まった筋肉質の胸が現れた。
その男らしい姿に、私の心臓が大きく高鳴った。
さっき私はユウに身体をじっくり見られていたので、今度は私がゆっくり観察した。
ユウの身体は、私が裕也だった頃よりもずっと大きく感じた。
私が相対的に小さくなったからだけの理由ではなく、本当に逞しくなっていた。

私が何もせずに、ただ観察しているので、ユウは少し恥ずかしそうな表情になった。
その表情を見て私は、予想どおり、自分が主導権を握れることを確信した。

次に、私は、さっき履き替えた新しい短パン越しにユウの股間にそっと手を当てた。
ユウは反射的に腰を引いた。
ユウのペニスは既に反応していた。

私はユウの股間に手を当てながら、ユウを見上げ、軽く笑顔を作った。
そして、私は短パンを下ろす仕草をした。
ユウは私の動きに従い、自分で短パンを下ろし始めた。
しかし、トランクスはそのままだったので、私はトランクスにも手をかけ、一緒に脱ぐように促した。
ユウはペニスを引っ掛けないように、トランクスの前を大きく開けながらゆっくりとそれを脱いだ。

ユウのそそり立ったペニスが現れた。
正に裕也のペニスだった。
私の記憶にわずかに残るペニスそのものの形をしていた。
だが、ここも逞しく成長しているようだった。
間近に見るユウのペニスは、私の想像よりもずっと大きく感じられた。
私は、それを懐かしく思う反面、これを本当に受け入れられるのか少し不安になった。

私は、他人のペニスを触るなどということは、絶対にしたくなかった。
男の時は、そんなことを考えたこともなかったが、美保になってからもずっと同じ思いだった。
だが、今、目の前にあるユウのペニスが、とても愛おしく感じ、私はそれに両手でそっと触れた。
その瞬間、ユウのペニスがぴょこんとさらに上を向いた。
「あっ・・・。」
それと同時にユウが声を漏らした。
(かわいい・・・。)

私がユウの立場で、美保にこんなことをされたら、もう、我慢できないだろう。
きっと美保を押し倒して、本能のまま行動してしまうに違いない。
だが、今のユウは立ったまま目をつぶって私のされるがままになっている。
必死に我慢し、本能を押さえ込んでいるようだった。
その姿をとてもかわいく思った。

私はなおもユウのペニスを触り続けた。
そのペニスは、さっき一度射精しているにもかかわらず、とても硬くなっていた。
私の記憶にあるどのペニスよりも、さらに硬かった。
私が少し力を入れて握ると、それは敏感に反応した。

(入れて欲しい・・・・。)
私自身も焦れてきていた。
だが、ユウは相変わらず立ったまま、必死に我慢している。
いよいよ、ペニスの先から液体も染み出てきた。

私は、自分でパジャマを脱ぎ、下着だけの姿になった。
そして、ユウの手を引っ張りながら、布団の上に仰向けになった。
「来て・・・。」
私は、ユウを誘った。
その瞬間、「待て」から開放された従順な犬のように、ユウは俄然能動的に動き出した。

ユウは私のブラジャーの背中のホックに手を回し、手際よくそれを外した。
私の小ぶりな乳房がユウの目の前にあらわになった。
ユウは両手でいっぺんに両方の乳房を愛撫した。
そして、次にユウは私のショーツに手をかけ、お尻からスムーズに脱がせた。
第1ラウンドの時の慎重だったユウとは違い、今のユウは驚くほど手際よく私の身体から下着を外した。

私はあっという間に生まれたままの姿にされてしまった。
そして、二人の関係も形勢が逆転した。
私は、ユウのその少し動物的な行動に圧倒されて、ユウのされるがままになっていた。
だが、それは少しもイヤではなかった。
むしろ、それを望んでいる自分がいた。

ユウの手が私の股間に触れてきた。
「あっ・・・。」
私は思わず声が出て、内股に力が入った。
だが、ユウの大きな手は、構わず強い力で進入してきた。
(すごい感じる・・・。)
私は、その強引な進入に今までにない快感を感じた。
「んん・・・。」
また声を漏らしてしまった。
私は、内股の力を抜き、両足を少し広げた。

今度は、ユウの指が割れ目に沿って動き出した。
(気持ちいい・・・)
「あああ・・・」
私はまたしても声を漏らし、快感に身をよじった。

そして、ユウの指がもっとも敏感なところを探し当てた。
その瞬間、体中に電流が流れるように快感が駆け巡った。
ユウは何度もそこに触れてきた。
私はその度に声を出し、快感に浸った。

美保になってから、今まで何度となくオナニーをしてきたが、ユウの力強い手で愛撫される感覚は、自分で自分を慰めるのとは明らかに異なる快感だった。、

その敏感な部分には私の愛液があふれ、ユウを受け入れる準備はすっかり整っていた。
そして、ついにその時がきた。

「美保、いいかい?」
ユウは最後の確認をした。
「うん。でも、ゆっくりして。」
私は、うなずきながらも、やはり初めてなので、少し怖かった。
「うん、わかった。」

ペニスの先が私の割れ目に触れた。
(来た。)
期待と不安で身体が固くなった。
ユウは割れ目に沿ってゆっくりと動かした。
何度か往復するうち、押し付ける力が少しずつ強くなってきた。

そして、いよいよ入り口を見つけ、そこに力が集中してきた。
私の入り口を、ユウの頭が少しずつ押し広げていく。
ユウの頭は予想より、はるかに大きかった。
ユウの頭がいよいよ入り始めたとき、私は今まで感じたことのない、無理やり入り口を広げられる感覚を受けた。
と同時に、入り口を裂かれるような痛みが走った。
「い、痛いっ・・・。」
私はその痛さに声を発し、少し腰を引きながらユウの腰を両手で抑えた。
(こんなに大きいのか?)
「あ、ご、ごめん・・・。大丈夫?」
ユウは心配そうに私を見下ろした。
「あ、う、うん。大丈夫。」
私は、予想外の痛さに、本当はあまり大丈夫ではなかったが、今更止めるわけにもいかなかった。

ユウは、再び、挿入を試みてきた。
私はさっきの痛さがまだ残っており、ユウの腰をつかみながら身体を固くした。
(くそっ、やっぱり痛い・・・。)
さっきと同じ痛みが走った。
しかし、私は奥歯をかみしめて我慢した。
ユウはさらに力を入れてきた。
次の瞬間、ククッと一段奥に入ってきた。
「痛っ!」
また、入り口を裂かれるような痛みが走り、思わず声を上げてしまった。
多分、ユウのカリ首が私の入り口を通り過ぎたのだろう。
ユウは私の表情を見て、また、慌てて抜いた。
「う・・・」
カリ首が私の入り口を出る瞬間、また、声が出てしまった。
「ご、ごめん。急に入ったけど・・。無理しないほうがいいかな?」
ユウは私のことを心配そうに見つめた。
「ううん、続けて。あたしは大丈夫だから。」
私は我慢した。
「美保、痛かったら無理しないで。」
「うん。」

ユウは、今度は、ゆっくりと慎重に進入してきた。
また、カリ首まで入ってきた。
(痛い・・・。)
泣きそうなほど痛かったが、私は声を出さないように必死に我慢した。

ユウはカリ首まで入ったところで、少しピストン運動を始めた。
相変わらず、痛みは強いが、私は、ついにユウを受け入れられたことがうれしかった。
ユウも私の中に入り、呼吸が荒くなっていた。
私は目をつぶって股間の痛みと戦っていた。

ユウは2〜3度ピストン運動をしたところで、呼吸がまた急に荒くなった。
「あ、また出ちゃう・・・。」
ユウは声を漏らし、私からペニスを抜いた。
そして、私のお腹に最大限に勃起したペニスを押し付けた。
ユウは押し付けながら、ペニスを前後に動かした。
私のお腹に熱いものが飛び出した。
それは私ののど元にまで飛んできた。
私は、私のお腹で硬いペニスがビクビク震えるのを感じた。

ユウはまたしても、一人で勝手にいってしまった。

だが、さっきと違い、ユウはしばらく私を抱きしめ、その余韻に浸っているようだった。
私も痛みから解放されてホッとしていた。
このはじめの体験は、挿入が中途半端だったことに加え、その激痛により、私にとってはとても快感と呼べるものではなかったが、ユウが私でいってくれたことが、なんともうれしかった。
そのことが、私の欲求不満を解消していた。

「ごめん、また我慢できなかった・・・。」
ユウは、上半身を少し起こし、申し訳なさそうに私を見下ろした。
「いっぱい出たね。」
私は、お腹の上に発射された精子を触った。
またしても、懐かしい匂いが鼻の奥を刺激した。
私は、精子を自分の身体にかけられも、ちっともイヤじゃなかった。
むしろ、私の上でユウが気持ちよくなったことを確認し、私も満足していた。

ユウは、私の身体をティッシュできれいに拭いてくれた。
「ユウ、気持ちよかった?」
私はユウにあえて質問した。
「うん、よかった。でも、俺途中から夢中になっちゃって・・・、美保は?」
「うん、ちょっと痛かった・・・かな。」
私は、まだ膣が痛みでジンジンしており、まだユウのものが入っているような感覚が残っていた。
「そう、ごめん。自分勝手にしちゃって・・。」
「ううん、そんなことない・・・。ねえ、キスして。」
私はユウにもっと甘えたかった。

ユウは、やさしくキスしてくれた。
ユウは、裸のまま、また私を抱きしめた。
私もユウを抱きしめた。
私は、そのまましばらく余韻に浸り、幸せをかみしめていた。
私はこの時、自分の中の男の部分がまったく姿を見せなかった。
身も心も女になっていた。

私の幸せな気持ちと反するように、風雨はますますひどくなり、ユウの部屋の窓を激しく叩きつけていた。

その夜、私は、雨音を子守唄にして、ユウの腕の中で眠った。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
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夏が過ぎ、秋も深まっていた。

私は紅葉の山道をユウとドライブしていた。
休日は行楽の車で渋滞するコースだが、今日は平日だ。
車はスムーズに流れている。

「美保、バイトはどう?」
ユウが話しかけた。
「うん、何とかやってるよ。」
「へえ〜、美保がねえ。無理しなくていいのに。」
「どういう意味よ。」
「美保はバイトなんかする必要ないよな。」
「いいでしょ。」
「まあ、家庭教師なんて一番楽なバイトだけどね。」
「ひどい。ちゃんと責任持ってやってるんだから。」
「ははは。そんなの当たり前だよ。」
「何よ!」
私は、ヒールアンドトウで急減速しながらシフトダウンし、派手にスキール音をたててコーナーを曲がった。
「おおおお〜、あ、危ねえ運転するなよ!」
頭の後ろに手を組んで助手席でリラックスしていたユウが、突然の横Gを受けて身体をドア側に持っていかれた。
「何びびってんのよ。」
私はユウを一瞥した。

ユウは運転免許を持っていない。
車でデートするときは、もっぱら私の車で私が運転した。
ユウは車にはまったく興味がなく、私が両足で3つのペダルを使って、マニュアルの操作をするのを曲芸でも見るような目で見ている。
ユウは車なんて動けばイイと思ってる口で、わざわざマニュアル車を運転するなど理解できないのかもしれない。
キャリア官僚として日本を動かしていくことを目指しているユウにとっては、車の運転なんてリスクのあることはきっとやらないだろう。
ユウなら、近い将来、運転手つきの車が与えられる身分になっているかもしれない。

「ユウ、免許取らないの?」
私はユウに尋ねた。
「別に必要ないし、金もないよ。」
「いつも、あたしに運転させて、たまには運転しようと思わない?」
「思わないよ。だって、美保運転好きなんだろ?」
「まったく、男のくせに情けない。」
「美保こそ、女のくせにこんな変な車乗って。」
「は?降りる?」
私は助手席のユウをにらんだ。
「じょ、冗談だよ。まったく、美保じゃ、ホントに降ろされかねないよ。」
ユウは苦笑いした。
「ふん!」
私は、中ぶかししてシフトを2速に落とし、アクセルを一気に床まで踏んづけた。
私の白いクーペは急加速し、前の車にぐんぐん近づいた。
「ああああ、あ、よ、よせよっ!」
ユウは背中をシートに思いっきりくっつけて、足を上げて怖がった。
「ははは、また、びびった。」
私は、おもむろに減速して、助手席のユウを笑った。

私は、ユウには何をやっても勝てなかった。
だが、車を運転しているときだけは、ユウより優位でいられた。
だから、たまのユウとのドライブを思いっきり楽しんだ。
たぶんユウだってそれを楽しんでるはずだ。

「美保はハンドル握ると人が変わるよな。」
ユウにとっては乱暴に見える私の運転をみて、ユウが助手席で呟いた。
「これがホントのあたしだよ。」
私はハンドルを握りながら、そう答えた。
半分本音だ。
いや、ほとんど本音かもしれない。
私は、ハンドルを握っているとき、自分は素でいられるような気がしていた。

ユウとは、あの台風の夜に結ばれてから、親密な関係になった。
だが、のほほんと大学生活を送っている私とは違い、ユウはゼミやら部活やらバイトやらで何かと忙しかったので、デートは月に1、2回しかしていない。
しかし、デートの時は必ず愛し合った。

一方で、私はユウのがんばりに刺激を受け、少しでも自立しようと家庭教師のバイトを始めた。
せめて自分の小遣いくらいは何とかしようと決心して始めたバイトだったが、結局、今までどおり親から小遣いももらっていた。
私の決意は、相変わらずそんな程度だ。

詩織とは、親密な関係を続けていたが、私は詩織との関係に今までのようなときめきを感じなくなっていた。
詩織も私の気持ちは分かっている。
私は、詩織に申し訳なく思う反面、私の中では既にユウが一番の存在になってしまっていることは隠し切れなかった。
ただ、私にとって詩織は、親友以上にかけがえのない存在であるし、今まで私のことを一番理解してくれた、たったひとりの人物だ。
ユウとの付き合いもよく分かってくれている。
私は、詩織を絶対に失いたくなかった。
とてもわがままなことだが、たとえ少し、距離をおいても、ずっと親密な関係でいたいと願った。


「美保、俺さ、いよいよこれからは集中して国一の勉強するよ。だから、また時間が取れなくなるかもしれない。」
「うん。分かってる。国一はすっごい難しいもんね。」
ユウと会える機会が減ることは、とても淋しかったが、わがままを言って、ユウの試験勉強の邪魔になるようなことだけはしたくない。
私は、何でもいいからユウの役に立ちたいと思っていたが、ユウのためにできることが見当たらなかった。
だから、せめてユウの足を引っ張るよなことだけはするまいと思っていた。

「あたしも公務員試験受けようかな。」
「え?なんで?急に。」
「だって、ユウだけがんばってて。あたしも、一緒に何かがんばりたいよ。」
「はあ?そんな理由かよ。美保らしいな。でも、公務員っていってもいろいろあるよ。何受ける気?」
「市役所。」
「へえ。驚いた。」
「だめ?」
「いや、そういう意味じゃないよ。美保も一応考えてるんだなあと思って。」
「どうせ、一応だよ。」
「ごめん、ごめん。あ、安全運転で頼むよ。」
ユウは、ハンドルを握っている私の機嫌を損ねることを心配した。
また危ない運転をされるのを恐れているのだろう。
そんなユウの気持ちを裏切るように、私はクラッチを切り、無意味にシフトレバーをガチャガチャ動かした。
私の不穏な動作をみて、ユウは背筋を伸ばし足を突っ張った。
「ははは。ホントにユウは運転オンチだね。」
私は、ユウが緊張して身構える仕草が可笑しくて、声を出して笑った。

私は心地よい緊張感の中、次々に現れるコーナーをクリアしていった。
助手席のユウは気が気ではなかったかもしれない。


私は、道沿いの小さなログハウス風のドライブインに車を停めた。
車から降りると、外の空気は湿気を含んでひんやりとしていた。
ナナカマドやツタウルシが真っ赤に色づいていた。
遠くではミルクコーヒー色に紅葉したカラマツが、西日を受けて輝いていた。

「結構寒いね。」
今日の私は、黒い長袖のカットソーにデニムのミニスカートをはいていた。
私は、後部座席に用意しておいた、キャメルのバックスキンジャケットを取り出し、それを羽織った。
足は、黒のハイソックスにスニーカーを履いている。
運転するときは、ヒールのある靴は履かなかった。
もっともトランクには、常にパンプスも入れてあるので、必要なときは履き替えることができた。
ユウもジャンパーを羽織った。

「ちょっと、歩こう。」
ユウが背中を伸ばしながらそう言った。
「うん。」
運転しているときは、私が主導権を握っているが、一歩車から降りれば、私は自然とユウに従った。
それが心地よかった。
ヒールのないスニーカーで並ぶと、ユウの背がいつも以上に高く感じられ、一層頼もしく思えた。

私たちは紅葉の中、この駐車場から軽装でも歩けるハイキングコースを歩いた。
途中、渓流を横切ったり、急斜面の道では、ユウは私の手を取り、支えてくれた。
私は、その度にユウの力強さを感じ、安心できた。
(本当は、詩織もこんな風にしたいのだろうな。)
私の中には、ユウに甘える女になって安心している自分がいる一方で、詩織を男らしく支えてあげたいと思う自分も依然として存在していた。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

私たちは夕食を済ませ、今日のホテルを探していた。
今日は初めから泊まるつもりで、いつもより遠出をしたのだ。
ユウは助手席で居眠りをしている。
(疲れてるのかな?)
ユウは、このところずっと忙しそうだった。
私は隣で居眠りされることについては、それほどイヤではなかった。
むしろ、助手席で余計な指示をされることのほうが、よっぽど鬱陶しかった。
私はユウを起こさないように、丁寧に運転した。
丁寧に運転するのも重要な運転技術と思っている。

インターチェンジ近くのホテル街に近づいた。
今日のホテルは、いわゆるラブホテルだ。
私は、もともと計画性のない性格なので、その日の気分しだいでドライブコースを気まぐれに変えるのが好きだった。
だから、遠出をするときも宿泊場所にとらわれることはイヤだった。
おそらくユウはキチンと計画を立てた旅行が好きなのだろうが、ドライブのときは私が主導権を握っているので、私の気まぐれに意義を唱えることはほとんどなかった。

「あ・・・、ごめん、寝ちゃった・・・。」
助手席で居眠りをしていたユウが目を覚ました。
「もう、あたしにだけ運転させて、お気楽なんだから!」
ユウが下手に出たので、私は機嫌の悪いフリをした。
「ごめん!寝るつもりじゃなかったんだけど・・・。」
ユウは恐縮している。
「運転オンチには、あたしの華麗な運転テクニックは退屈でしょうから、ゆっくりと寝ててください。」
「なんだよ〜美保〜、許してくれよ〜。」
ユウはすっかり困っている。
「さあ!飛ばすよ!」
私は、またスピードを上げる素振りをみせた。
「え!?また?」
ユウは、とっさにシートに深く座りなおし、左手でアシストグリップを握り締めた。

「ははは。冗談よ。」
「なんだよ〜、脅かすなよ〜。」
ユウはホッとして、身体をリラックスさせた。
「ねえ、それより、どこにする?ホテル。」
「うん。美保の好きでいいよ。」
「イヤよ。なんか、あたしが誘ってるみたいで。どこがいいかユウ言ってよ。」
今日は平日なので、どのホテルも空室ありの緑のランプが点いている。
「う〜ん、じゃあ、あの右側の青くライトアップされているホテルは?」
「ええ〜?あたしは、あっちの左側の白い方がいいなあ。」
「はあ?じゃあ、俺に聞くなよ〜。」
ユウは呆れた。
「右側は入りにくいのよ。そうでなくても、女のあたしが運転して入るのは、本当はすごく恥ずかしいんだからね。いいでしょ。」
私は、ユウにわがまま放題いいながらホテルに入った。

私は、ユウと再開してから、本当にユウに甘えるようになった。
自分でも不思議なくらい、ユウには自然と甘えることができた。
これは、私が女として男と付き合えるようになった証拠なのだろうか。
あるいは、やはりユウが私にとって特別な存在だからなのだろうか。

思えば、私はユウに怒られたり、キツイことを言われたりしたことがない。
私がユウを避けていたときも、ユウは決して私に冷たい素振りをみせなかった。
私がどんなにダメ人間でも、私のことを決して悪く言わなかった。
そればかりでなく、常に私のことを気にかけ、そしてずっと「好き」と言い続けている。
だからこそ、私は安心してユウに甘えられるのかもしれない。

私たちは、ホテルの誰もいない入り口の案内で、写真を見ながら中程度の値段の部屋を選んで鍵を受け取った。
今まで何度かラブホテルを利用したことがあるが、宿泊にするのは今日が初めてだ。
私は、ふいに時間制限がないことを思い、胸がドキドキした。
(ユウは何回するのかな?)
そんなことを考えている自分が、すごく淫乱に思えて人知れず恥ずかしくなった。

部屋はモダンでシンプルな造りだった。
変な臭いもなく清潔な印象だ。
ただ、浴室がガラス越しに丸見えになっており、ここが普通のホテルではないことを主張している。

「あ〜、疲れた〜。」
私は、糊の利いたシーツに包まれている大きなダブルベッドの上に寝そべった。
するとユウが近づいてきた。
「美保、運転お疲れさま。」
ユウは、そう言いながら、両手を私の身体の下に入れて、すっと私の身体を持ち上げた。
私は、突然、ユウにお姫様抱っこをされた。
「えっ?何?」
私は戸惑いながら、ユウの首にしがみついた。
「やってみたかった。」
ユウは私を間近に見つめながら言った。
「もう、急に。怖いなあ。」
「美保、結構重いね。」
ユウが微笑みながらやさしく言った。
「ああ〜!ひどい!降ろしてっ!」
私は軽く暴れた。
「やだよ。」
ユウはそういいながら私を抱えて、少し上下に揺らしながら、その場でくるっと回った。
「ユウ!怖い!怖い!」
私は必死にユウにしがみついていた。
「ははは!」
ユウが笑っている。
ユウは男らしい仕草を楽しんでいるようだった。
私はイヤがる素振りを見せながらも、内心はその逞しい腕に抱かれて、とてもうれしかった。

そして、ユウは私をそっと床に降ろした。
「はあ〜、怖かった。」
私はずり上がったスカートを直しながら言った。
すると、今度はユウが立ったまま私を抱きしめてきた。
そして、私たちはそのままキスをした。

「ねえ、シャワー浴びようよ。」
ユウは、私の身体を求めてきているようだったが、私はまずは汗を流したかった。
「うん、そうしよう。ちょっと浴室見てくる。」
そう言って、ユウはガラス張りの浴室に入っていった。

すぐに、ユウは浴槽にお湯を張りながら戻ってきた。
「入れるよ。」
ユウがそう言って私に先に入るよう促した。
「ねえ、いっしょに入ろう。」
私は、自分でも思いがけないことをしゃべった。
さっきユウにお姫さま抱っこをされて、少し気持ちが高揚していたのかもしれない。
最近はユウを目の前にすると精神まで女になってしまうことを、自分でもハッキリと感じていたので、そのせいかもしれなかった。

「うん、そうしよう。」
ユウはうれしそうな顔をしながらいい、服を脱ぎだした。
私もユウに背中を見せながら服を脱ぎ、そして、裸になった。
ふいに、背中からユウが抱きついてきた。
ユウのペニスが私の腰に触れた。
ユウもすでに裸になっていた。

すると、ユウは、また私を抱えあげ、お姫様抱っこをした。
裸のままの抱っこなので、さっきよりももっと不安定だ。
「えっ!?なに?」
私は、また驚いてユウの首にしがみついた。
素肌が触れ合い、さっきとは比べ物にならないほど刺激的だった。
「浴室まで運んであげるよ。」
ユウは私を抱っこしたまま浴室の前まで来た。
私は、その時、ユウの素肌の感触、ユウの匂い、ユウの力強さを強烈に感じ、完全にユウの身体の虜になってしまっていた。
ユウの前では、私の中の男は、もう何の抵抗もできなくなっていた。

シャワーを浴びながら、お互いの身体を洗いあった。
私はしゃがんでユウのペニスを両手でやさしく洗った。
ユウは立ったまま、私が洗うに任せている。
既に、それは硬くなっており、私が少し力を入れて握ると、ピクピクと反応した。

(くわえてみたい・・・)
自分の中に信じられない欲望が湧きあがっていた。
私は、ペニスについた泡をシャワーで流した。
そして、そこにキスをした。
「あっ・・・」
ユウが声を漏らした。
私は、ユウを見上げた。
ユウは戸惑った表情で私を見ていた。
私はもう一度唇をペニスに近づけた。
そして、先端からくわえようとして、口を開けた。
だが、それは思いのほか大きかった。
歯が当たってくわえられなかった。

「み、美保・・。い、いいのかい?」
ユウは、一瞬腰を引いて私に聞いた。
「うん・・・」
私は、ユウに聞こえるか聞こえないかの小さな声で答え、小さく頷いた。
私はもう一度、今度は、ペニスに手を添えて、もっと大きく口を開けた。
どうにかくわえられた。
そして、少しずつ頭を動かして、唇でペニスを擦った。
私は初めてフェラチオをした。
「あ・・・」
また、ユウが声を漏らした。
「気持ちいい?」
私は一旦口からペニスを離し、ユウに問いかけた。
「うん・・・、すごく気持ちいい・・・」
ユウは恥ずかしそうに答えた。

そう答えるユウを見て、私の中に「もっとユウを悦ばせてあげたい」という気持ちが湧き上がってきた。
私は、また、口でペニスを擦った。
両手も使って、一生懸命擦った。
「ん・・ん・・・」
ユウの声が漏れ、呼吸が徐々に荒くなっていった。
「み、美保、出ちゃうよ・・・」
私はその声を聞いて、さらに激しく手と頭を動かした。
ユウも腰を動かし始めた。
ユウが動くとペニスがのどの奥に当たり、とても苦しかったが、ユウが感じていると思うと、もっともっとついて欲しいと思った。

そして、ユウの動きが一層激しくなり、限界が近づいたことが分かった。
「も、もうダメだ・・・」
ユウは私の口からペニスを抜き、私の胸に向けて射精した。
だが、あまりの勢いに精子が私の顔まで飛んできた。

「ご、ごめん、美保」
ユウは慌てて私の顔にかかった精子を手で拭った。
「いっぱいでた。」
私は、口がとても疲れていたが、ユウがいってくれたことがうれしかった。
「うん・・・」
「気持ちよかった?」
「うん、気持ちよかった。」
ユウのその言葉を聞いて、またうれしくなった。

。。。。。。。。。。。。。。。。

私たちは部屋に戻り、ビールを飲んだ。
ユウはトランクスのパンツだけはいている。
私はショーツだけを身に着けてベッドに腰まで入り、シーツを胸までかけて座っていた。
私は、今日の運転の心地よい疲れと程よいアルコールのせいで、少し身体が火照ってきた。

ユウは、私の隣にもぐりこんで来た。
「美保・・・」
ユウが耳元で囁きながら私の首筋にキスをした。
そして、私の乳房を愛撫した。
「痛っ・・・」
私は乳房に軽い痛みを感じ、小さく声をあげた。
「あ、ごめん。大丈夫。」
ユウは、私が痛がったので心配そうに聞いてきた。
「ううん、大丈夫。今日、ちょっと張ってて・・」
「え?もしかして・・・あ・・」
ユウは、何かを言いかけて口を閉ざした。

私は、生理が近づくと胸が張り、乳房を揉まれると軽い痛みが走った。
だが、そのことをユウに話したことはない。
このことは、高2の夏に入れ替わったときのユウが書いたメモにも書かれてはいなかった。
しかし、もしユウが美保だったとすれば、それを知っているはずだ。
ユウはそれを言いかけたのではないか。

私は一瞬、ユウに確かめようかと思ったが、今のこの雰囲気を壊したくなかったので、聞こえなかったフリをした。
確かめるのは後でもできる。
今は、私の身体が、男としてのユウを求めていた。

「あたし生理が近づくと胸が張るの。その時揉まれると少し痛むんだ。だから、今日は胸は優しく触って。」
私はユウに説明した。
「そうなんだ。わかったよ。」
ユウも自然に対応した。
「だからね・・・」
私は、もうひとつ伝えておこうとした。
「だから?」
「今日は、ゴムなしでいいよ。」
私は、そういいながら顔が赤くなるのが分かった。
自分の言葉で、アルコールで火照っている身体が一段と熱くなった。

今日のユウは、さっきの私の言葉を忠実に守り、乳房は皮膚をそっと撫でるように軽く愛撫して、すぐに私の股間を愛撫しだした。
最近のユウは、手だけでなく唇も巧みに使う。
私の股間はすっかり濡れてしまった。
お互いベッドの中で、裸になりひとつになる準備はできていた。

ユウが、再びいきり立ったペニスを私の股間に押し付けてきた。
私は、夏以降ユウとのセックスを重ね、処女の時のような痛みは大分和らいでいた。
だが、はじめにユウが挿入してくるときの、膣を押し広げられる痛みは相変わらず残っている。

ユウの大きな頭が、私の中に少しずつ入ってきた。
私はそこは、もう十分にユウを受け入れる準備はできていたのだが、無理やり押し広げられる痛みが走った。
私は、痛みを我慢してユウを受け入れた。

初めてのときは、お互い夢中だったのでゴムを付けなかったが、その後は、ユウが必ずゴムを付けていた。
私は痛みを感じる一方で、いつものゴムの無機質な感触とは違う、ユウのペニスが直接触れる感触に興奮した。

ユウはゆっくりと腰を動かし始めた。
(すごい、擦れる・・・)
私は膣のなかでユウが動くたびに、いつも以上に擦れる感覚を強く感じ、そして、その痛みは快感へと変わっていった。

徐々にユウの動きが激しくなり、それに合わせて、ユウの呼吸も激しくなっていった。
「あっ・・、あっ・・、あっ・・・・」
私は、ユウの動きに合わせて声が漏れてしまう。
ホテルでは、隣の部屋を気にすることなく声を出すことができた。

ユウは正常位のまま、さらに動きを激しくしてきた。
「美保・・・」
ユウは私の唇にキスをした。
「ん・・・、ん・・・、ん・・・」
私はユウにキスをされて、さらに興奮し、ユウにしがみついた。
「本当に中に出していいの?」
ユウが私に確認にした。
「うん・・・。」
私は頷いた。

ユウはいよいよ動きが激しくなり、呼吸も荒くなってきた。
私はその瞬間が近づいていることを感じ、自分自身も興奮のピークに近づいているのを感じた。

そしてついに、ユウの動きが一段と激しくなり、呼吸が乱れた。
と、同時に私も最大限に硬くなったペニスで激しく刺激され、絶頂が近づいた。
「あああ〜っ!いくっ!!」
ユウがうめき声を上げた。
「あああ〜っ!!」
私も同時に声を上げた。
自分でも驚くほど大きな声で叫んでしまった。
叫ばずにはこの快感を受け止められなかった。

「うっ!ううっ!!う〜」
ユウは私を強く抱きしめながら、何度となく身体をビクつかせた。
「ああっ!ああっ!」
私は、ユウが私の中で射精しているのを感じ、いままでに感じたことのないオーガズムを味わっていた。

私とユウは、ひとつになったまましばらく動かなかった。
動けなかった。
ひとつになって余韻を楽しんでいた。

その時、ユウのペニスがピクリと動いた。
「あん・・」
私は、また、身体中に快感が走り、思わず声を上げた。
ユウは何度かそれを繰り返した。
私は、その度に声を漏らし、身体をよじった。

ふと、目を開けると、ユウが微笑みながら私を見おろしていた。
また、ペニスが動いた。
「んふっ・・・」
私は、ユウに見つめられながら、また、声を漏らしてしまった。
ユウは、私の様子を観察するように見つめている。
「いや・・・」
私は急に恥ずかしくなり、ユウの目を手で覆った。

「美保、好きだよ。」
ユウはそういって、私にやさしくキスをした。
「あたしも・・。」
私は、ユウのその言葉が心の底からうれしかった。


その夜、私たちは何度も愛し合った。
私は、この日初めて本当のオーガズムを知ったような気がした。
そして、愛し合う前に思っていた小さな疑問を思い出すことも忘れていた。

<つづく>

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■ 記憶の中の僕 ■

第1話 ファーストキス
第2話 プライド
第3話 薄れる違和感
第4話 ユウの変心
第5話 二つの人生
第6話 再会
第7話 小さな疑問
最終話 誓い

掲示板
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