ここでは、「記憶の中の僕」を読んでいただいた感想や解説をご紹介しています。

最終話まで読んで - ZERO さん


入れ替わりに関する設定は面白かったです。
完全な入れ替わりではない不完全な入れ替わり、それ故に個としてのバランスを崩してしまうために長生き出来ない。
確かに裕也と美保においても同じことが言えたのかもしれないと想いました。
私には次の様に二人の性格が変化して言ったのではないかと思えるのです。
美保は元から持っていたリーダーシップや物事を推し進める力などは美保の記憶と共に裕也の身体にうつり、裕也のもっていた男としてのプライドや闘争心、自信を引き継ぎユウが誕生。
一方、裕也は優柔不断さと周りに対いする心遣いが記憶と共に美保の身体に移り、美保の身体に残っていて強気の性格でありながらそれとバランスを取っていた家風を受け入れてしまう従順さとも諦めとも取れる性格を引継ぎ新しい美保が誕生。
二人とも最初は元の性格を引き継いでいたようですが、時間が経つにつれ新しい状態に引っ張られるように変化し、ユウはリーダーシップを取りながらわが道を行く的な性格に変わり、新しい美保は周りのことを考えすぎて引っ込み思案な性格に変わったのではないかと。
特に、ユウは強い自己主張をする部分とバランスを取っていたであろう強い妥協性を美保の身体に残してきた為、上手くいかなくなったときのバランスが取れずに最後、自殺へと雪崩落ちていったのでしないか。
逆に新しい美保は元の美保の持っていた強い妥協性に優柔不断さ、周りに対する心遣いが合わさり、必要以上に争いごとを避ける性格を形成したのではないか、それ故に新しい環境へ馴染む事が出来たのではないか。
そんな事を考えてしまうのです。

その様に考えると、二人の性格の変化やラストシーンが納得できる気がします。
特にユウの美保に対する対応の一貫性の無さはそれを強調しているのではないでしょうか。
男性化と女性化で男性化のほうが生存率が高いのは単に女性の方が柔軟的だからかも。


個人的に裕也には幸せになって欲しいかったのですが残念です。
不本意な入れ替わりに始まり、裕也をユウに奪われ、入れ替わりをなかったこととされて精神的に不安定になり、詩織と心を通わせながらも同性であるために結ばれる事が出来ない、ユウに懐柔され、結婚する事を考えるまでにされながら、最後の最後で見捨てられてしまったわけですから。


個人的には裕也視点だけじゃなくてユウ視点の「記憶の中の僕」を読んでみたいです。

2008/11/24 (Mon)

感想の玩具箱(1) - あまがさ さん


今回はユウについて

以前読んだ、ZEROさんの最終話までの感想は面白かったです。
ユウについての考察は、僕もなるほどと思ったものです。
とはいえ、ZEROさんの感想をそのまま受け入れても面白くないですし、僕なりの感想をば。

美保(裕也)から見て、ユウはすっかり裕也に馴染んで裕也になりきっていた。
それどころか、努力を重ねて、元の裕也より優秀な望ましい裕也になっていった。
自分が美保としての生活に馴染めず、四苦八苦していたのに……。

本編序盤の美保(裕也)の視点から見たユウは、といった所でしょうか。
でも、実際はどうだったのでしょうか?
僕はユウは、元の美保の部分を結構持ち続けていたのではないか?、と思っています。
少なくとも、ああいう形で入れ替わってしまい、結果的に裕也の人生を奪ってしまってユウになった美保は、もう立ち止まれなくなった。
半ば自分で望んだ事とはいえ、ユウとして行ける所まで行くしかなくなったのではないか?
裕也に対する後ろめたさもあり、あまり余裕がなかったのではないか?、と思いました。

もうひとつ、ユウの中には女の子の美保の部分も残っていて、心のどこかで美保を、女の子捨てた事を後悔もしているのではないか?
いくら男に、裕也の可能性に憧れていたとはいえ、事が事だけに、そんな簡単に気持ちが割り切れるものではないですからね。
その後悔や未練を、自身の女の子の部分を忘れるためにも、より以上に裕也になり切らなければならなかったのではないか?、とも思っています。

がむしゃらに突っ走って、元の能力の高さもあって、ユウの人生はユウの予想以上に上手くいっていたんだとおもう。
だけど、最後に一度挫折してしまった。たった一度の挫折だけど、夢中で突っ走ってきたユウにとっては大きな挫折だったのではないか?
その挫折が、今まで突っ走る事で保っていた、ユウの心の均衡を壊してしまい、自力で立て直せないままに、最後は自ら命を絶ってしまったのではないか?
そんな風に考えてみました。

ゆうさんがどう考えて、あのお話やユウのことを書いていたかはわかりませんが、ユウだって完璧超人ではない普通の人間なのだから、心の弱さも当然もっていたのだろうと思っています。
ただ、表面上はその弱さを見せなかった。特に美保(裕也)に見せなかったのは大きかったと思います。
本当は、入れ替わりの事実を否定するのではなく、お互いの弱さを補い合える関係になれていたら、ああはならなかったのではないかとも思えて、ユウにたいしてはその点が残念です。

と、いった所で今回のユウに対する感想を終わります。長々と駄文を失礼しました。

2008/12/26 (Fri)

感想の玩具箱(2) - あまがさ さん


玩具箱は、この後もサイドストーリーの感想を書くのにこのスレ利用しようかな。と思って命名してみましたw
とりあえずは感想の補足書いてみます。

ユウの入れ替わり否定発言は、美保(裕也)を思ってのことではあるけど、裕也が美保になった自分を受け入れられないと決め付けている部分もあり、それは美保(裕也)を完全に信用していない。
結局ユウと美保は、このときできた心の溝が最後まで埋まらずに最後まで行ってしまった。
美保は詩織という理解者が居てくれたけど、ユウは自分の心の弱さを美保にさらけ出す事が最後まで出来なかったし、他の誰かにそれを求めることもできなかった。
その事は残念だと思うし、ユウは本当はもっと美保(裕也)を信頼するべきだったんだろうと思う。

とまあ、作中のユウに色々意見いうならこんな所だろうし、こういう事を後から言い出したらきりがないですね。

ユウに対しては、入れ替わり否定発言した事は、間違いだった。あんな発言するべきではなかった。と思っていますが、同時にこのお話のキモだと思っています。
『記憶の中の僕』は、入れ替わり否定発言、このばくだんがあったからこそだと。
今思えば僕はそれに対する反発から『夢の中の僕』を書いてみようと思ったのだし、ダークサイドさんも多分そうなんじゃないかと思っています。
(ダークサイドさんに関しては、違っていたらごめんなさいです)
だから、読者的にはユウのやったことは正しいとは思わないけど、お話としてはそれもありなのかなと思ってます。
そもそも登場人物たちが常に正しい選択をするなんてありえないのですしね。

前回書いた感想に関して、作者のゆうさんが感心なされたようですが、僕が書きさしのSSの構図が似ていたから、ある意味登場人物の心情とか想像しやすかったおかげもあるかもしれません。
先日図書館に序盤だけ投稿したSS、双葉=ユウ、清彦=裕也と考えたら立ち位置似ているもので、つい自分のSSやキャラクターと比較して想像したりもしていました。
そうしたら、今まで理解しにくかったユウを双葉に置き換えて考えたらすんなり理解できてしまったという(苦笑)
まあ、あくまで僕なりの解釈ではありますけどね。

といったところで今回はここまで、
またぐだぐだと長いだけの駄文、失礼しました。

2008/12/27 (Sat)
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